妊娠中でも裏側矯正はできるの?
歯並びの悪さや噛み合わせで悩む人は多いですが、矯正治療を受けることで美しい歯並びや正しい噛み合わせを得ることができます。
矯正装置が目立つことに抵抗を感じる人も少なくありませんが、最近は装置が目立たない矯正も人気となり、色々な方法が用意されています。
健康な状態であれば問題なく治療が受けられることが多いですが、妊娠中にも治療は受けられるのかも気になるところです。
ここでは裏側矯正を行うメリットと、妊婦さんが治療を受ける際にはどのようなリスクがあるのかを伝えていきます。
目立たない矯正とそのメリットを知る
歯の治療にも色々な種類がありますが、美しい歯並び・正しい噛み合わせを得るための矯正治療も人気の治療のひとつです。
子供の頃に済ませているという人も多いですが、大人になってから治療を開始する人も少なくありません。
大人の場合は装置が目立つことに抵抗を持つ人が多く、それゆえに治療を始めたくても踏み切れないという人も少なくありません。
治療の技術も日々進化しており、現在では装置が目立たない治療も人気です。
軽度であればマウスピースを使った矯正が行えることも多く、近くで見られても目立たない、食事や歯磨きの際に自由に取り外しができるというメリットがあります。
とはいえ、こうした治療では対応できない人も多く、その場合はやはりワイヤーやブラケットを取り付ける治療が選ばれます。
審美性を考えて白いワイヤーや透明のブラケットが用意されている場合もありますが、目立たないとはいえ、やはり装置は人に見えてしまうこととなります。
かつては、ワイヤーやブラケットは表側に装着するのが当たり前でしたが、最近は歯の裏側に装着する裏側矯正が選ばれることも増えてきました。
裏側に装置を着けるメリットとしては、まず表側からは装置が見えないということがあげられます。
さらに舌癖を防ぐことができるので後戻りのリスクが少ない、唾液により洗浄が得られるので虫歯のリスクが少ないなどがあげられます。
妊娠時に矯正を行うリスクを知ろう
矯正は完成するまでに時間も必要ですので、できることなら早く開始したいと考える人は多いものです。
とはいえ、やはり体調のことも考えて治療を行う必要があります。
特に妊娠中は体調が日々変化しますので、歯科治療に限らず医療機関での治療や投薬には慎重になる必要があります。
矯正治療で注意したい点としては、まずはレントゲン撮影があげられます。
治療方針を決める際にも必要となりますが、やはり放射線は気になるところです。
歯科の場合、被ばくは頭部のみですのでお腹赤ちゃんへの影響はないと考えられていますが、やはり普段よりも慎重になりたいところです。
そして、矯正治療では時には抜歯が必要となることもあり、この場合は麻酔や痛み止めも使うこととなります。
妊婦にも安全な薬は用意されていますが、何かとストレスも感じやすい時期ですので抜歯や装置の装着による痛みがより強く感じる可能性もあります。
さらに気をつけたいのは、妊娠性歯肉炎です。
ホルモンバランスも大きく変化しますし、つわりなどで吐き気もひどくなり、歯磨きもおろそかになりやすいことから、歯周病や歯肉炎になりやすいと言われています。
歯周病は母体だけではなくお腹の赤ちゃんにも悪い影響が出る可能性があるとも言われています。
それゆえ、この時期に無理に裏側矯正をすることは避け、出産後、体が安定してから開始することを考えてみましょう。
治療開始後に妊娠が発覚した場合
矯正治療は長期に行うことになりますので安心して治療を続けていくためにもやはり体調の良い時期に始めるほうが良いと言えます。
妊婦さんはできれば無事出産が終わるまでは矯正治療を始めることは避けたいですが、すでに治療を開始していて、その後に子供ができたことが発覚することもあります。
その場合は治療を続けていくこととなりますが、トラブルを防ぐためにはこまめなケアを行いたいところです。
虫歯や歯周病を防ぐためにも歯磨きは丁寧に行っておきましょう。
自宅でのケアをきちんと行うことはもちろん大事ですが、歯科医院でのクリーニングや点検もまめに利用するとより安心です。
当初の治療方針と変わってくる可能性もありますので、妊娠が発覚したら早めに歯科医院に連絡を行っておきましょう。
体調によっては長く歯科医院に通えなくなる可能性もありますので、担当の歯科医師と良く相談して治療方針を決めていきましょう。
裏側矯正は装置が目立たずに矯正を進めていけると人気が高まる治療方法です。
後戻りがしにくい、虫歯になりにくいなどのメリットもありますが、やはり体調によっては治療開始がふさわしくない場合もあります。
特に妊婦さんは体調が変化しやすく、レントゲンや薬による赤ちゃんへの影響も気になるところです。
さらに歯肉炎や歯周病になりやすい時期でもありますので、できれば治療は出産後に行うほうが良いと言えます。
すでに治療を開始している場合は定期検診や歯磨きをまめに行うなどで、口腔内を良い状態に保っていきましょう。